音楽

2011年1月23日 (日)

最も好きなビル・エヴァンスのアルバムは

ビル・エヴァンスのリーダー作の中で、一番のお気に入りがコレ。

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「Paris Concert EDITION ONE」

ビル・エヴァンスが肝臓疾患で亡くなる10ヶ月前の、パリでのライブを収録したライブ版2枚のうちの1枚です。
ビル・エヴァンスというとスタジオ録音のアルバムでの静謐な印象が強いですが、ライブ演奏は常に激しかった人でもあります。また、ライブでは生涯に渡って特定のレパートリーを繰り返し演奏することが多かった人ですが、後年に至るほど、同じ曲を演奏するのでも、速く、アグレッシブに演奏するように変わっていったように思えます。そして、そのアグレッシブな側面を最も強く感じられるのが、正式リリースのライブ版としては最終となる、このアルバム。
ベースのマーク・ジョンソンと、ドラムのジョー・ラバーバラとの激しいインタープレイが聴ける8曲目「Beautiful Love」は音量を上げて聴くと、最高に気持ち良いです。特にお勧めです。

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2009年9月30日 (水)

'Round Midnight

夜時間に入ってから流すアルバムで大好きなのが、写真左のアルバム。セロニアス・モンクの「セロニアス ヒムセルフ」。
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ピアノソロのアルバムで、心の中の音色を探すように、ポツリ、ポツリと演奏され、全曲、静かで孤独感を感じる。最後の曲「MONK'S MOOD」の後半で、ピアノ演奏に寄り添うようにコルトレーンのテナーサックスが入ってくるのが、優しい感じがして、また良い。スタンダード化した「'Round Midnight」もソロピアノの演奏で入っている。静かで落ち着く。

「'Round Midnight」といえば、右のアルバム、マイルス・デイビスの「ラウンド アバウト ミッドナイト」での演奏も夜の気配を色濃く感じる。最初のマイルスのミュートされたトランペットでの演奏は緊張感があっていいし、その後のトゥッティに続くコルトレーンのテナーサックスはリラックスした感じが良い。セロニアスのソロピアノの演奏とは全く違う演奏なのに、「深夜頃」の空気感が同じように漂っているところが面白いと思う。「'Round Midnight」は、他にもビル・エヴァンスの演奏や、マッコイ・タイナーの演奏も店にあるけど、これらはサラっとしていて夜の空気感があまり感じられない気がする。やっぱり「'Round Midnight」といえばセロニアスかマイルスだよな、といつも思う。

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2009年8月 8日 (土)

イーグルス(BGMでは流さないけれど)

お客様からイーグルスのCDをお借りしました。「hell freezes over」というタイトルの、1994年の再結成時に発売されたアルバムです。新曲4曲+MTVの再結成ライブ11曲の構成です。

イーグルスの思い出は、15歳の夏に初めて聴いたアルバム「HOTEL CALIFORNIA」まで遡ります。当時、音楽の醸し出す乾いた空気感がピッタリと肌に合って、始めから終わりまで、全部気に入りました。

さて、今回聴いた「hell freezes over」、あまり期待しないで聴いたのですが、予想に反してとても良かった。特に、MTVライブの11曲。初めてイーグルスを聴いた時の空気感が蘇ってくるようです。十分にトレーニングを積んで臨んだライブだったのだろうと思うのですが、演奏にも歌にも隙が無く、いや寧ろ余裕があり、昔のスタジオ版よりも惹き込まれる気がします。

何年か前、TOTOのライブにも足を運んだのだけれど、正直なところ、そんなに良いとは思わなかった。そんなこともあり、休憩期間後の再結成バンドっていうとネガなイメージしかなかったけれど、そうでは無い場合もあることが分かった気がします。

オヤジミュージシャンの皆さんには、無理せず、長く良い音楽を楽しませて欲しいですね。

PS.エアロスミスのS・タイラーさん、ステージから落っこちてヘリで運ばれたらしいけど、大丈夫カナ。この人も大好きなんですよね~。

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2009年7月27日 (月)

昼間のBGMで大好きなアルバム

店で流す音楽は、聞き流せる程度に静かで、かつ、聴き込んでも面白いものを選びたい。

まだ日が高い時間に流しているアルバムで、一番登場回数が多いものはコレ。

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The Bill Evans Trio Featuring Stan Getz  'but beautiful'

ビル・エヴァンスのトリオに、テナーサックスのスタン・ゲッツがゲスト参加しているライブアルバム。スタン・ゲッツのソロの美しさ、流麗さが堪能できる。

2曲目の「Stan's Blues」は、五・七・五の俳句みたいにベーシックなブルースで、しかもピアノ伴奏も無い。それにも関わらずノリが良く、切れ味するどくカッコ良い。こういう吹っ切れた明るいサックス演奏が、スタン・ゲッツの持ち味だと思う。

ジャズ評論家の御客様から伺った話では、当初、このライブのアルバムは海賊版しか無かったとのこと。しかし、その内容があまりにも素晴らしいことから、正式版が後追いで発売されたのだそうだ。そういうエピソードが自然に受け入れられるくらい、素晴らしいアルバム。

8曲目、「You and The Night and The Music」のイントロの後、自然に巻き起こる手拍子。ジャズのライブに手拍子?。あんまり無いよね。このライブのオーディエンスも、本当に楽しかったんだろうなぁ、と思う。

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