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2016年12月

2016年12月28日 (水)

十年一昔

昨日、10年目の営業を終了しました。始めた時、「最低10年は続けよう」と決めて始めた店ですので、一つの区切りではあります。

10年前、私がコーヒー屋を始めた頃、エスプレッソベースのシアトル系カフェ(スタバ、タリーズ等)のブームとも重なり、深煎りの苦めの珈琲を飲むのが流行りだった記憶があります。今、サードウェブの店の隆盛でスペシャリティコーヒー云々がよく語られますが、10年前の時点でも堀口珈琲の堀口さんなどが積極的にCOEのオークションロットを落札しにいっていたりして、その時点で既にスペシャリティコーヒーに対する意識は自家焙煎の連中の間では高く、コーヒーの品種に拘る(特に原種に拘る)、単一農園であることに拘る、といった傾向は当時からあったように思います。そして、スタンダードの豆(サントスNo.2とか、コロンビアスプレモ等)の浅めの焙煎の珈琲を飲むのは流行遅れで恰好悪い、ととらえる風潮があったように思います。自家焙煎の人達の間では「深煎りしても香りが抜けない豆」が人気であり、こういった豆厚の重厚な豆は希少な為、特に珍重されていました。エスプレッソベースの飲み物の人気も高く、深煎りの珈琲をベースに作ったラテアートの描かれたカフェラテがオシャレな飲み物として人気でした。

10年して現状を見てみると、アメリカ人がハリオの円錐ドリッパーでハンドドリップするようになり(アメリカ人がそんな面倒臭いことをするなんて10年前は本当に考えられなかった)、マグカップに深々と注がれる酸味の強めの珈琲が流行りの飲みものとなっています。

あっという間の10年に思えますが、こうして振り返ると珈琲をめぐる世相は本当に変わったなと思います。自分としてはあまり世相に捕らわれず、今後も自分なりに進めていけたらと思っています。

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