SCAJ2014の感想
本日は休業させて頂いて、東京ビックサイトで開催中のSCAJ2014を視察に行きました。
機械器具関係で気になったのは、メタルドリッパーの出展が増えたこと。以前からハリオは円錐のメタルドリッパーを売っていましたが、今回はハリオ以外でも円錐のメタルドリッパーを出展している会社が2つありました。サードウェーブの影響もありハンドドリップに注目が集まる中、これまではプレスで表現していた金属フィルターでの味わいを、メタルドリッパーで表現したいと考える人も増えているのかな、と感じました。それと、以前ほど、エスプレッソ関連のブースが気にならなくなったのは気のせいでしょうか。カフェラテにお絵かきは、やや下火になったのでしょうか。
生豆卸関係では、比較的大手の問屋の幾つかが、今までより小ロットでの販売を始めるような動きがありました。これは我々のような小規模なロースターとしては選択肢が増えるので歓迎できる動きです。
そして毎年楽しみにしているローストマスターズチャンピオンシップも見てきました。今年は例年とはかなり異なる方法で進められました。
・国際審査員の審査が全くなくなり、審査は観客だけが行うようになった。
・これまでは各チームの焙煎豆の抽出は、全チーム同一条件で行われたが、今回は抽出方法は自由(器具選定、抽出温度設定等、なんでもOK)で、各チームが独自に行うようになった。
・各チームのプレゼンテーションについては、前回まではある程度同一の発表形式があり、必ず焙煎プロファイル(焙煎時間、投入温度、最下点温度、1爆ぜ開始温度、焙煎終了温度など)の説明と、珈琲の試飲がセットで確認できたのですが、今回はプレゼンテーションの中身が各チームまちまちになってしまい、優勝チーム(私も一番に選んだチーム)の焙煎プロファイルは全く説明が無かった。
国際審査員については、彼らは焙煎のプロではなくカッピングのプロであり、カッピングの為の焙煎を良い焙煎だと評価する傾向があるように思えていたのですが、いないといないで寂しくも感じました。
抽出方法が自由になったことについては、それによって焙煎そのものの選手権というよりは、美味しいコーヒー(液体)を作る選手権になってしまったように思えました。最高と思われる抽出方法を決めたうえで、その抽出に合わせた最高の焙煎をすることが、最も美味しいコーヒーを作ることだとは思うのですが、焙煎の選手権という意味では、最初に統一的な抽出方法を主催者側が決めたうえで、同じ抽出方法を前提に焙煎を工夫して、同一条件で抽出して比較するほうがよかったのかな、と思えました。
また、自分のように焙煎の参考にしたくて見に行っている者にとっては、プロファイルの説明なしで成果物の良い、悪いだけしか確認できないようなイベントになってしまうと、あまり参加する意味は無いように思えました。2年前のドリップマスター選手権でがっかりしたのと同種のがっかり感を覚えました。
情報収集という意味では役に立ったのですが、実のところ一番楽しみにしていたローストマスターズチャンピオンシップが拍子抜けだったので、ややガッカリな一日になってしまいました。来年また行くかどうかは、ちょっと迷うところです。
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コメント
ご無沙汰しております。
2011に行って以来、SCAJには顔を出せていません...
ローストマスターズは、そんなことになってたんですね(^^ゞ
来年こそはなんとか調整して見に行きたいなぁ。
蓮さんにもぜひ。
投稿: 兵庫の"u" | 2014年9月27日 (土) 02時55分
> 兵庫の"u" さん
既に富士ローヤルも、堀口珈琲もブースを出してないようですし、以前と比べ、盛り上がりは欠けているように思えます。ローストマスターズの国際審査員がいなくなったのも、もしかするとお金の問題かも、などと思ってしまったりします。僕らは業者さんとの顔つなぎもしたいので行きますけど、一般の人はどうなんでしょうね。
投稿: 蓮 | 2014年9月27日 (土) 19時06分